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オカダ・システムエンジニアリング研究所 の第二HP(ドキュメント保管庫)です。 イラスト作成支援ソフト 「ぷりスカ」を発表しました。 HPを御覧下さい。

2X4ミニチュアハウスのセルフビルド 施工記録

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2X4ミニチュアハウスのセルフビルド 施工記録

(1) 着手前
 従来あった小屋。祖父が作ったものですが、腐って使わなくなったのと、除雪の支障になるので撤去・新築を考えました。
 私の所有地はもっと広いのですが、開(ひら)けた場所に少し大きな建物を建てれば冬中除雪が欠かせなくなります。従って杉の木の間に小屋を建てることにしました。

(2) 着手前
 独立基礎のブロックを仮置きして施工性を確認しています。
 この後、小屋の撤去を行いました。
(3) 沓石設置
 バックホーで沓石を埋め込んでいます。
(4) 基礎工
 2本の杉の木の間に施工可能な基礎の幅は最大1.50mしか確保できません。奥行3.64mにして面積をできるだけ増やしました。
 当初2.73mで考えていた奥行きをより深く取ったことで、物置小屋はやめて住宅に設計変更を行いました。
 作業期間中、蚊の襲来には悩まされました。
(5) 床根太完成
 90mm角の土台を基礎ブロックに固定し、上に2×4材の根太を設置しました。
(6) 1F床板完成
 12mm厚のコンパネを設置。平坦性良く仕上がりました。
   (7) 屋根 陸組施工
 この時期、既に11月。2Fの躯体と屋根葺きは降雪期までにとても終わらないと判断。先に屋根を部分的に地上で組み立て、バックホーで1F躯体に乗せ、風雪を凌ぐ作戦に出ました。
 画像は、重機を使った設置の試験作業。
(8) 1Fパネル組立
 降雪までに1Fの躯体を完成させるため、パネル作成作業はもの凄い忙しさになりました。
 作業者は私一人しかいないので、あまり大型のパネルを作っても重くて運ぶことができません。最大幅1.50mのパネルを細切れで連結する施工方法を採用しました。
(9) 1F躯体完成
 晴天に恵まれた休日の朝からパネル設置を行っていたところ、釘を打つ音が聞こえたので「何をやっているんだろう」と好奇心を持った近所の旦那が来て作業を手伝ってくれました。
 下屋部分も、この時に床板まで施工しました。
(10) 1F 構造用合板貼り
 雪が降らないうちに、急いで作業を進めました。杉の木に隣接した箇所はどうやっても工具が入らず、一部には釘止めを省略した部分もあります。
  (11) 降雪期養生
 遂に雪が積もりました。玄関ドアも施工してあり、地表付近は防水が効いています。ここで作業を休止し、もっと雪が積もるのを待ちます。
(12) 屋根設置 クレーン作業
 2月になりましたが、余り積雪は無く、これ以上の降雪は望めないことから無理にでも雪を集め、「雪足場」を作って重機を設置しました。こうして屋根を1F躯体に乗せます。
 雪国でしかできない特殊な施工方法です。
(13) 屋根設置 クレーン作業の続き
 計画通りに2F躯体の一部と屋根が1Fに乗りました。
(14) 2F(一部)設置完了
 2F躯体を所定の位置に移動させました。
 開口部はシートで覆って養生しましたが、細かい隙間から風雪が入り、春までに数回床が水浸しになるという悪条件でした。2×4はこういう所が日本の風土に合いません。
(15) 2F躯体パネル設置
 バックホーが2Fのパネルを運搬してきました。屋内で"工場製作"していたものです。
 FIX窓が設置済みです。
(16) 2F躯体パネル設置 続き
 降雪量が少なくなっていたため、周囲からありったけの雪を掻き集め、少しでも高い足場を作るのに2時間を要しました。
(17) 上棟
 2F躯体を組み上げ、構造用合板の貼り付け作業中。雪足場を利用しなければできない作業です。
(18) 内装 断熱材設置
 設計段階から、オーディオ用スピーカーを壁面に設置する考えでいました。画像の配線はスピーカーケーブルです。
 断熱材はウレタンフォームの50mm厚を使用しています。
 サッシは合計4枚を購入しました。取付は初体験でしたが、段々施工精度が上がり、4枚目に至っては枠の施工と納まりは完璧な出来栄えになりました。
(19) 2F躯体・屋根完成
 春になり連休を100%利用して作業を進めました。
 1Fの窓に庇も付けました。
(20) 外壁(上段)貼り
 外壁は上下分離のツートーンとし、上段はシルバーのトタン角波板としました。初めての施工なので細部はかなり荒っぽいですが、作業を進めるうちにコツがわかり、その後は精度・速度も上がってきました。
(21) 給排水設備
 電気配線を後回しにしているため、給排水設備を施工しました。
 トイレの上に蛇口を設置し、清掃用のバケツに水を汲めるようにしました。こうしたことで以後の室内清掃や漆喰練りでの水の調達は極めて楽になりました。
(22) 外壁(下段)貼り
 オーダー加工したトタン角波板が現地に入り、施工を待つ状態です。
 角波板製造・販売者:富山県 ㈱精田建鉄 様
 精田建鉄様には、個人の購入者である私が工場に直接商品を引き取りに行くことを許可していただき大変感謝しています。
(23) 外壁貼り完成
 下半分、モスグリーンの角波板をグルリと貼って外装の施工は完了しました。
(24) 内装施工状況
 石膏ボードは自分で貼り、下地仕上げとクロス貼りは業者に発注しました。
 内装工事:妙高市 ㈲小林内装
 オーディオシステムとスピーカーは、ジャンク品を自分でレストアしたものです。
(25) 消防による駆付放水訓練
 タイミング良く、秋祭りの直前に外装工事が完了していたことから、「新築祝」として地元の消防団に放水をしてもらいました。
(26) 内装完了
 室内の幅は1.3m程度しかありませんが、PCを置いて作業したり、横になって休むこともできます。
(26) 土間タイル貼り
 靴脱ぎ場にもタイルを設置しました。
 タイル貼り工事:妙高市 ㈱岡田土建工業 T&Tチーム
















 
参考にした書籍 (購入順)
* 初めて学ぶ図解ツーバイフォー工法 井上書院
* How to build a house  Larry Haun 著 The Taunton Press
* 小屋大全 西野弘章 著 山と渓谷社

初めて学ぶ図解ツーバイフォー工法
 2×4工法で建築物をセルフビルドしてみたいと強く望んでいた私は、COFI(カナダ林産業審議会)の2×4工法セミナーが新潟市で開催されると聞き、すぐに受講を申し込みました。
 建築学について無学だった私は、予習のためにこの専門書を購入し、3週間精読し内容をマスターしました。セミナーでは過剰なまでに予習した知識が役立ち、講義内容は容易に吸収できました。

How to build a house
 アメリカで出版された、2×4工法による住宅建築の個人ビルダー向け解説書です。
 基礎工から躯体工、内外装に至るまでを豊富な写真や図面で解説しています。一部は日本式の2×4工法と僅かに異なる設計をしていますが、日本式工法との違いを比較することでお互いのメリットが浮き彫りになり、設計方面での理解が深まりました。

小屋大全
 上記の2冊までを楽しく読み進めましたが、今ひとつセルフビルドという大掛かりな行動を実行に移すには至らず数ヶ月が過ぎていました。そこで動機付けのためにもう一冊情報を得たいと思い、発売されたばかりの新書である同書を購入しました。
 それまでに読んだ専門書レベルの2冊と比べ、本書は初心者向けでしたが設計よりも施工に重点を置いた内容は非常に豊富で、約4日で完読すると同時に、やる気に火が着き、すぐにセルフビルドに着手しました。更に、著者の西野さんが「ぜひ資格を取ることをオススメしたい」と勧める通り、第二種電気工事士の免状を取得するための学習を開始しました。そのちょうど1年後の私は受験に一発合格しました。

   
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--  この投稿は、これからも続きます。

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